今はコンクールシーズン真っ只中。
ここまででも、成果が結果として現れた人、結果としては出なかった人、など、いろいろなドラマがありました。
結果が出ても出なくても、皆んなそれぞれに頑張っていて、成長している、本当にそう感じます。
一発勝負で実力を発揮しなければいけない、レベルが上がるほどに、本当にシビアな体験ですよね。
結果が出なかった時、お子さんの自信が無くなってしまうのではないか、自己肯定感が下がってしまうのではないか、ということを気にされる親御さんもいらっしゃるのではないかなと思います。
そのあたりについて、そうでもないかもしれませんよ、というお話について少しシェアしてみたいと思います。
実は、結果が出なかった時こそ、
「自己肯定感を高めるチャンス」
だったりするんです。
え?自己肯定感下がっちゃうんじゃないの?と思われた方もいるかもしれません。
自信が高まるとは言えないかもしれませんが、自己肯定感は大丈夫です!
心理学の観点から、これから詳しくお話してみますね!
まず、自己肯定感というのは、
ありのままの自分を受け入れられる、認められることで高まっていきます。
自分をありのまま認めることを「自己受容」といいます。
私たちは、自己受容ができればできるほど、自己肯定感が高まっていくんですね。
次に、私たち人間を3つのものに分けてみます。
Doing、Having、Being
の3つです。
Doingというのは、行為のことです。
「仕事、勉強を頑張っている」
などですね。
Havingは、手に入れたもの、元々持っているもののことです。
勉強の成績、テストの点数、学歴など、また、元々持っている才能も、ハビングになります。
行為がdoingで、その結果手に入れたものがhavingです。
そしてbeingは、「自分の存在そのもの」
のことです。
何をしていようがしていまいが、
何を持っていようが持っていまいが、
自分の存在そのもの、
「命」のことです。
では自己受容とはどういうことか、それは、自分の「being」を受け入れるということなんです。
実は、doingやhavingに焦点を当てれば当てるほど、beingは不安になってしまうということが分かっています。
コンクールに限ったことではないですが、何かを頑張っていると、出来ている、頑張っている自分(doing)を褒められる経験が増えます。
「練習を頑張っているね」
「挑戦して偉いね」
など、コンクール最中は言いますよね。
また、賞を取った場合は、成果を上げた自分(having)を褒められることが増えます。
「〇〇賞が取れてすごいね」
「頑張ったからこんなことができるようになったね」
などです。
このように、Doingや Havingに焦点を当てれば当てるほど、子どもの自己肯定感は薄くなって、結果的に他人の評価を気にするようになってしまいます。
自信は高まるかもしれませんが、
being、存在自体は安心できない状態になってしまうんですね。
心理学者のアドラーも、子育てにおいて、褒めることの弊害を訴えています。
doingやhavingを褒められれば褒められるほど、「褒められる自分でないと価値がない」と思うようになってしまいます。
ではbeingを認めるためにはどうすれば良いのか?
それは
「自分の感じていること、感情をそのまま受け入れること」
です。
子どもはありのままの自分(ありのままの感情)を親から認められると、自己肯定感が育ちます。
お子さんがもし、悲しくて悔しくて泣いていたら、
「悲しいんだね」
「悔しいよね」
と受容してあげることで自己肯定感が育ちます。
「また次頑張れば良いじゃない、いつまでもくよくよしてないで、元気出そうね」
など、つい励ましてしまいがちですが、そうすると、悲しいという気持ちが受容されない、無視されたことになってしまい、悲しいという感情を持った自分を受容されなかったことになり、逆効果になってしまいます。
なので、自己肯定感を高めるためには、そのまま受容してあげることが1番大切なんですね!
悲しさを感じていること、悔しさ、不安を感じていること、それらも全部あっていいんだ、と思えることが、beingを認められる、自己肯定感が高まっている、ということになります。
ついつい言ってしまいそうな励ましの言葉は、お子さんの感情を、「そうなんだね」としっかり受容してあげてから、伝えると良いんですね!
とは言え、こう言う私も、なかなか子どもや生徒さんに対して、励ます言葉をすぐについ使ってしまうことがありますが。
まだまだ未熟者です🙂↕️
どんな結果であっても、大切な存在であることは変わらない。
関わり方一つでそれが伝わると良いですよね!
親御さんにとって、お子さんの自己肯定感を高めるために参考になればと思い、お話してみました🍀
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